映像の難しさは、文章や音楽、絵画とは違い、想像力だけでは作れないことにある。いい天気の映像を作りたければ天気が晴れるのを待つしかないし、大波を撮りたければ海が荒れるのを待つしかない。そういう意味で映画監督という芸術家は、非常に困難な仕事を行っているといえる。華やかなだけの職業ではないのだ。
これから先、映像技術の進化はどこまで行くのだろう。近い将来、スーパーハイビジョンなる技術が実用化され、より高い高画質が楽しめるのが当たり前になると言われている。さらに2030年ごろには立体映像が家庭にお目見えするとも言われている。そうなればテレビというものの存在が今とはまったく違うものになるだろう。
映像技術の進化は恐ろしいほどのスピードだが、問題はすべての消費者がこれについていけないということにあるのではないだろうか。2011年には地上アナログ波の放送が終了してしまうが、地上デジタルテレビやチューナーを持っていない人はいまだに多い。映像の進化は経済的にも辛いものなのである。
映像の世界は舞台の世界に較べて、一見ハードルが低いようにも思える。ぽっと出のアイドルなどもテレビでは活躍できるし、舞台俳優がたまにテレビドラマで見せる演技力はおしなべて高い。一方で、映像の世界で成功しないからと舞台俳優になる人もいる。どちらが上とはやはり一概にはいえないようだ。
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